賃貸併用住宅の利回り
前記事で賃貸併用住宅の利回りは非常に高いとしましたが、実際どれくらいでしょうか。
私のケースで考えてみます。
賃貸併用住宅の建築に、色々な諸経費込みで9000万円くらいかかってます。
内訳は、自己資金1000万円、借入金8000万円ほどです。
賃貸併用住宅なので、半分は自宅のための住宅ローン、残り半分が賃貸事業ローンと考えてみます。
賃貸部分の満室時の年間賃料は300万円くらいと見込みます。
経費率を仮に30%(実際はもっと低い)としてネット収入は210万円としましょう。
このうち賃貸部分のローン返済を実際のローン返済額の半分程度で月10万円とすると、賃貸事業における手残りは、ざっくり100万円です。
賃貸部分の建築費を総額の半分で4500万円と置きます。
純収入100万円÷取得費4500万円=利回り約2.2%
利回り全然低くて、賃貸併用住宅は儲からないと、思ってしまいます。
しかし、自己資金利回りで考えると、見え方が変わってきます。
不動産投資の魅力は、借入を起こせる(レバレッジを効かせる)ことです。
たとえば、FXの魅力は、数倍~数十倍のレバレッジをかけて少ない資金で大きな利益を狙えることです。
不動産投資も同じで、少ない自己資金であっても、借入することで大きな利益を得られます。
そして住宅ローンは、事業ローンに比べて低金利で、かつ借入比率(80~100%)も非常に高いです。
つまり、ものすごく少ない資金(ハイレバレッジ)でOKなのです。
私の場合、金利0.555%、35年ローン、借入比率89%です。
こんな条件で賃貸不動産融資なんて、まずできません。
要するに、私は自己資金500万円(賃貸併用住宅なので1000万円の半分が賃貸部分への投資にあたると想定)を出しただけで、賃貸住宅を取得したことになるわけです。
利回りを計算してみると、
純収入100万円÷投資額500万円=自己資金利回り20%
500万円の投資で利回り20%、年間100万円の収入が手堅く入ってくる。
こんな投資商品はなかなか存在しないのではないでしょうか。
屁理屈っぽく聞こえるかもしれませんが、賃貸併用住宅は投資商品として非常に魅力的なのです。
借入金利が低いほど、借入比率が高いほど、自己資金利回りは高くなります。
では、ほぼフルローンで賃貸併用住宅を建てるのが良いのでしょうか。
次回はハイレバレッジのリスクを書いてみます。