アスベストの問題
アスベストは耐火性や断熱性が高く、相当昔の建物では吹付材(飛散性高い)として使われてきました。
吹付材としての使用が禁止されても、しばらくは成型の建材で利用されました。
吹付材に比べて飛散性は低いのですが、破損などでアスベストが飛散する恐れがあります。
2006年にはアスベストの使用が全面禁止となり、それ以降に建てられた建物には使用されている可能性は低いです。
アスベストを吸い込むことで、肺ガンなどのリスクがあります。
そして、発症のタイミングが20年後とかだったりするので、静かな時限爆弾などと呼ばれます。
アスベストによる健康被害が生じた場合、その責任は所有者となってきます(判例)。
つまり、中古アパートを買って、その入居者に健康被害が生じた場合、オーナーに賠償責任が発生する可能性があるということです。
アスベストが原因だと立証される必要はありますが。
不動産投資としては、中古稼動物件を買うことは一定のリスクがあるということです。
かといって、新築アパートを投資物件として買うのは、利回りの点から魅力に欠けます。
中古アパートの価格は、収益性(収入÷利回り)で決まります。
新築アパートの価格は原価(土地価格+建物価格+利益)で決まります。
そもそもの価格決定プロセスが異なり、昨今の原価の上昇を考えると、新築アパートはなかなかお買い得とはなりえません。
完璧な物件など存在しないので、どれだけのリスクに目を瞑るか、ですね。