賃貸併用住宅 成功のために5(間取り)
賃貸併用住宅も不動産投資なわけですから、利回りを重視し、
賃貸部分は単身者用の住宅にすべきとの意見が良く見られます。
賃料単価での比較
たとえば、間取り別の賃料及び単価の例を記すと以下のとおりです。
1K 20㎡ : 50,000円(2,500円/㎡)
1LDK 40㎡ : 80,000円(2,000円/㎡)
2LDK 60㎡ : 100,000円(1,666円/㎡)
面積が小さいほど、単価は高くなっていることがわかります。
同じ総面積の賃貸住宅を建てれば、単身者用のほうが賃料は高くなります。
60㎡の1K3部屋15万円と、60㎡の2LDK1部屋10万円では、1.5倍の賃料差です。
ワンルームマンションが増えるわけです。
ファミリーマンション投資って言葉聞きませんものね。
ただし、1Kはキッチンやバスといった設備が増えるので、建築費も高くなります。
では、単身者のデメリットは何でしょうか。
入退去の回転が早い
入れ替えのたびに、礼金が取れるとも言えますが、
退去後にオーナー負担で原状回復しなければいけませんし、
退去の時期が悪ければ空室が長引く恐れもあります。
ファミリーのほうが単身者よりも入れ替えの頻度は少なくなり、収支が安定します。
マナーが悪い
大学生などを対象にすれば、友人が集まって深夜に騒ぎ出す可能性もあります。
ゴミ出しなどもファミリーよりはいい加減な傾向もあるでしょう。
また、女性より男性のほうが上記の懸念が強いので、女性をターゲットとする仕様にしておく方が良いかもしれません。
たとえば、防犯性(オートロックなど)が高いのを女性は好みます。
競合が多い
利回りが良いからワンルームマンションが増え、面積が小さい分、戸数も必然多くなります。
単身向け賃貸マンションは供給過多になりやすく、実際になっている地域も多いことでしょう。
需要のない農地の中にポツンと立つ大〇建託のアパートを見ると、悲しくなります。
大学が近くにあれば安定した需要が見込めますが、万が一キャンパスが移転したら目も当てられません。
何にしても、差別化を図った仕様であったり、立地条件でないと、先行きは厳しいと思います。
ヒアリングが大事
大切なことは、地域の需要にマッチした間取りにすること。
そのためには、不動産業者にヒアリングすることです。
私は今住んでるシャーメゾンを仲介してくれた会社に間取りを相談しています。
部屋探しに直接関わってるわけですから、ニーズをしっかり把握してますし、賃料目線も現実的です。
近くのダイワハウス施工・管理の新築物件が間取りの悪さで全く入居が決まらず、最終的に家賃を2万下げたなどという情報までくれました。
どうやら家賃保証をしているようなので、大赤字でしょう。
オーナー側も次の賃料改定時にいきなり家賃減額交渉されるかもしれず、収支が一気に狂います。
新築だからすぐに埋まるわけではないのが現実です。
物件の供給状況、入居者ニーズをしっかり把握しておかなければ、賃貸運営の失敗に繋がります。