民泊は儲かるのかその2
民泊は通常の賃貸アパート運営よりも数倍の利益を生みます。
ただし、当然その分リスクも多いです。
私は会社で民泊のセミナーを一度開催したときに少し勉強したので、簡単に民泊リスクを紹介します。
・収支のボラティリティが高い
普通の賃貸借であれば、入居が決まれば確実に契約した家賃が入ってきます。
しかし、民泊はホテル運営と同じで、毎日宿泊客を確保しなければいけません。
海外景気や円高、伝染病、災害などにより外国人観光客は激変します。
さらに、先日の関西国際空港のように交通インフラの停止やLCCの便数減などは大打撃になり得ます。
不安定なキャッシュフローのもとでのローン返済を余儀なくされます。
・法規制
民泊新法の施行により、民泊は180日間しか営業できません。
単純に収支は半分となってしまいます。
ですので、まだまだ脱法民泊(ヤミ民泊)は多いのが実情でしょう。
大阪市であれば民泊特区により365日の営業が可能です。
ただし、特区民泊となるには、一定の建物要件を満たさなければいけません。
そこまでハードルは高くないですが、要件を満たすための改修工事が必要となることもあります。
・運営ノウハウ
エアビーなどの民泊サイトを使って自前で集客することもできますが、
メールのやり取りから鍵の受け渡しなど、サラリーマンが毎日やるのは困難です。
民泊代行会社にお願いすると、支払う手数料は20~25%くらいとかなり高額です。
それでもノウハウ、いろいろな集客ツールを持っているので、基本的には代行にお願いすることになるでしょう。
なお、大阪市の民泊特区は自前での運営はダメです。
・生活トラブル
間違いなくマンション内の生活環境は悪化します。
完全民泊であれば良いでしょうが、一般の入居者がいる場合、嫌がるでしょう。
周辺住民とのトラブルも起こり得ます。
大阪市では殺人事件もありましたし。
そのため、分譲マンションでは、管理規約で民泊禁止とするケースも多いです。
いろいろ書きましたが、賃貸部分の入居付けにまだまだ苦労しないこと、
住宅ローンの半分以上は自宅であることを考えると、民泊に魅力は感じません。
賃貸併用の場合、ビジネスとしてではなく、
自宅に外国人を招いて食事するなど、交流として民泊をするのはアリかと思います。